🌟世界の名画「年老いた漁師・サルメロンの肖像」


近代主義の指導者の少なからぬ数がパリ

に滞在し、自然主義の洗礼を受けていた。

「ルシニョール、カザス、ノネイ」など。

前2者はピカソが常連となったカフェ「エ

ルス・クワトレ・ガッツ」を経営した、画家

たち。

3人目のノネイに関しては、青の時代のス

タイルに影響を与えたいう。

あくまでも現実の観察から出発したピカソ

は、そのめまぐるしいスタイルの変化にか

かわらず、生涯、完全な抽象表現に向かう

ことはなかった。

その理由の一つとして、彼が幼少期に、素

描を主体としたアカデミックな美術教育を

受けた事実が挙げられる。


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「年老いた漁師・サルメロンの肖像」

1895年油彩・キャンバス

「モンセラット美術館所蔵」

本作品を制作したのはまだ13歳の時だった。

高校の素描教師であった父の兄弟のサルバド

ールという医者から、彼は年老いた漁師を紹

介された。

彼はまずこの老人の裸体のスケッチを枚数描

いいるが、これはリベラをはじめ老人の裸体

画の伝統のあるスペインにおいては決して奇

異なことではない。

本作品でまず驚かされるのは、13歳の少年の

作品とはとても思えぬ筆致と鋭い心理描写で

あろう。


「ヨーロッパ自然主義の画家たち」~引用


       

      🐰By.miyoko.🐦