🌏世界の巨匠No.8「カミーユ・ピサロ」

カミーユピサロ」 

1830年セント・トーマス島1903年パリ」


1855年パリに到着したピサロは、アングル、

ドラクロア、コローの芸術と出会い、特に

コローとは友情で結ばれた。

アカデミー・スイスで彼はモネ、セザンヌ

そしてバジール、ルノアールシスレー

と親交を結ぶ。

1864年~1870年にかけて連続してサロンに

入選を果たした。

1872年~1882年までボントワーズで暮ら

した彼は農村や大地にひかれ、堅固で抑制

された作品を制作した。

好奇心あふれた性格を持ち、新たな技法を

探求していく。


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「りんご採り」1886年油彩・キャンバス

 一部分

「倉敷・大原美術館所蔵」


若い農婦たちと自然を結びつけるハーモニ

ー灰色と紫の色調のなす詩情、画面を対角

線に仕切り、タッチの正確さを浮き彫りに

する影の使い方によって生まれる装飾的な

リズム。

これらが本作品の魅力となっている。


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「白い霜」1873年油彩・キャンバス一部分

オルセー美術館所蔵」

大空と空をおおって移ろう光の表現に、席

を譲っている。

地面から沸きたつ蒸気の色彩と輪郭がぼや

けており、画布の上でじかに明色をまぜる

テクニックによって、モチーフを調和的で

詩的な光景に変貌させている。


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「焚き火する若い農婦、白い霜」一部分

1887年~1888年油彩・キャンバス

オルセー美術館所蔵」


緻密な点状なタッチからなる新しい複雑な

テクニックが明らかとなり、それにより明

瞭な構成とやわらかく統一された光の効果

が、作品に与えられている。

マチエールは厚塗りで、青、朱色、オレン

ジ、緑と黄色、そして白の重ね塗りからな

る色彩は、本作品に浅黄色の秋の日の暖か

くやわらかいトーンを与えている。



「ヨーロッパ自然主義の画家たち」~引用




        🐰By.miyoko🐦